不要なオフィスチェアはそのまま捨てていい?正しい処分方法を伝授
ご家庭でも書斎や仕事部屋などで使用するオフィスチェア。いざ不要になったとき、どのように処分すれば良いか悩んだことはありませんか?
今回は、ご家庭内、または事業所で使う際のオフィスチェアの正しい処分方法について解説します。
オフィスチェアの処分方法
オフィスチェアの処分は、一般家庭で使っているものと法人・事業所で使っているもので処分方法が異なります。
一般家庭から出る不用品は「一般廃棄物」、事業所から出た不用品は「産業廃棄物」と廃棄物の種類が異なるため、処分の方法も違うのです。
家庭で使っているオフィスチェアを処分する場合
3つの方法から選ぶことができます。
粗大ゴミとして処分する
簡単に粗大ゴミを出す場合の手順と注意点を解説します。
粗大ゴミ処理の手順
- お住まいの自治体のホームページから粗大ゴミ受付センターにアクセス。記載の連絡先に電話もしくはインターネット申込を行う。
- 問い合わせ時に提示された金額分の有料ゴミ処理券をコンビニなどの有料ゴミ処理券取扱所で購入。
- 問い合わせ時に提示された収集日の朝8時頃に指定の収集場所に搬出。その際、2で購入した処理券に必要事項を記載してオフィスチェアの目立つところに貼る。
部屋までは取りに来てくれないため、ご自宅の門の前などまでオフィスチェアを運ぶ必要があります。手数料は自治体によって異なるため事前にお住まいの自治体のホームページを確認してください。また申し込みから引き取りまで2週間から1か月程かかることがあるため、余裕を持ったスケジュールをたてましょう。
粗大ゴミは、ご自身で粗大ゴミ受付センターに持ち込むことも可能です。持ち込みの場合も上記のように事前に申し込みをして、申し込み時に指定された日に身分証を持って持ち込むという流れです。持ち込みの場合、自治体によっては手数料が無料になるため、事前に確認しましょう。
不用品回収業者に回収・廃棄を依頼する
最も手間がかからず早く解決できるのは、不用品回収業者への依頼です。早ければ問合せをした当日に引き取りに来てくれます。部屋まで取りに来てくれるため、部屋でオフィスチェアを引き渡し、料金を支払うだけで完了です。手軽な分、他の方法に比べて料金は高くなりますが、忙しくて手間や時間を少なくしたいという方にはおすすめの方法です。
手順としては、インターネットで不用品回収業者を検索し、信頼できると思える業者に電話などで問い合わせをします。問合せ時に料金と引き取りの日時を確認して、当日オフィスチェアと料金を不用品回収業者のスタッフに渡せば完了です。
数多くの不用品回収業者が存在し、中には悪徳な業者も存在するため、業者の選定には注意しましょう。
不用品回収業者の選定ポイント
- 必要な許可をもっているか(古物商、廃棄物収集運搬許可など)
- インターネット上に事業者の連絡先など情報が公開されているか
- 口コミを確認する
- 電話問合せ時の対応は丁寧だったか
- 事前に見積り金額を提示してくれるか
- 損害賠償保険に加入しているか
これらの情報を確認しておけば、悪徳な業者に依頼してしまう可能性はかなり低くなります。仮にトラブルになったとしても法的な対応をすることが可能です。
細かく分解して一般ゴミとして捨てる
オフィスチェアを細かく分解して、一定サイズ以下の大きさにし、可燃・不燃などの分別をした場合、一般の可燃ゴミや不燃ゴミとして出すことができる場合があります。
これは自治体によってルールが違うため、事前にお住まいの自治体ホームページで確認してください。
自治体によっては、粗大ゴミサイズ未満の大きさに分解・仕分けしたとしても元の大きさを基準に粗大ゴミ扱いになる場合があるため、注意しましょう。
オフィスチェアの捨て方は、背もたれ部分、座面、脚部分の大きく3つに分解します。
最近は組み立て式の椅子が増えていますので、多くのオフィスチェアはドライバーもしくは六角レンチがあれば解体可能なものが多いでしょう。
ただ長く使っていた場合は、ねじが固くなっていたりすることがあるので、ハンマーや滑りを良くするスプレーなどがあると便利です。
法人・事業所で使っているものを処分する場合
オフィスで使っていた場合は、法律で定められているように産業廃棄物として処分します。産業廃棄物は家庭ゴミのように自治体のゴミ回収や粗大ゴミに出すことはできません。廃棄物処理場に持ち込むか、不用品回収業者などの産業廃棄物処理業者に依頼します。
持ち込む場合には、事業者自身でトラックを準備し、積み込み、処理場に持ち込む必要があり手間・人手・時間がかかるため、多くの事業者は不用品回収業者に依頼しているようです。
産業廃棄物とは?
産業廃棄物とは、事業活動に伴って発生するゴミのうち、廃棄物処理法で規定された20種類の廃棄物のことです。
代表的なものは、石炭がらや焼却炉の残灰などの「燃えがら」、鉱物性油、動植物性油などの「廃油」、鉄鋼または非鉄金属の破片や研磨くずなどの「金属くず」などです。工場などで発生した廃棄物だけでなく、オフィスチェアのように事業所で使用していたものも含まれます。
また産業廃棄物の中でも、爆発性や毒性があり人々の生活に危険を及ぼすもの、注意が必要なものは「特別管理産業廃棄物」と区別されています。
なお、産業廃棄物には量に関する規定がないため、排出量がごく少ない場合でも産業廃棄物として認定されます。例えば個人事業者のように事業規模が小さく、廃棄物の量が微量であった場合も、産業廃棄物として適切な処理が必要です。
あらゆる事業活動に伴うもの | 業種等が特定されるもの |
---|---|
1. 燃えがら 2. 汚泥 3. 廃油 4. 廃酸 5. 廃アルカリ 6. 廃プラスチック類 7. ゴムくず 8. 金属くず 9. ガラス・コンクリート・陶磁器くず 10. 鉱さい 11. がれき類 12. ばいじん |
13. 紙くず 14. 木くず 15. 繊維くず 16. 動植物性残さ 17. 動物系固形不要物 18. 動物の糞尿 19. 動物の死体 |
20. 汚泥のコンクリート固形化物など、1~19の産業廃棄物を処分するために処理したもので、1~19に該当しないもの
産業廃棄物の不法投棄
産業廃棄物の不法投棄については、長年各地域で問題となっています。不法投棄の原因としては、最終処理場が不足していることや処理費用が増加していることなどが挙げられます。
不用品回収業者の中には、不法投棄をする業者がいます。自身が依頼した業者が不法投棄をした場合、自身にも罰が下る可能性があるため、業者に依頼する際には、適正に処理している業者かしっかり見極めましょう。
不法投棄の罰則は下記のようになっています。
個人
個人が不法投棄をした場合、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方の刑に処すると規定されています(廃棄物処理法 第25条 第1項第14号)。
法人
法人の場合は、3億円以下の罰金刑と規定されています(廃棄物処理法 第32条 第1項第1号)。
オフィスチェアの処分費用
不要になったオフィスチェアの処分・廃棄には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
家庭で処分する場合
家庭で使っていたオフィスチェアなら、自治体ごとに異なりますが粗大ゴミとして処分する手数料がかかります。手数料は、概ね400円程度が相場です。
認められている自治体だけではありますが、粗大ゴミ未満の大きさまで分解し、ルールにのっとって分別した場合は、無料で処分が可能です。また、自治体によっては粗大ゴミ受付センターまで持ち込むことで無料になる場合があります。
法人・事業所で処分する場合
廃棄物処理場で処分すると、重量で費用が算定されます。オフィスチェアの材質によって金額は変わりますが、およそ30~60円/kgが相場です。
簡易なオフィスチェアが約10~15kgなので、およそ300円~900円程です。
不用品回収業者に回収・処分を依頼する場合
不用品回収業者によるオフィスチェアの回収・処分料金は1,000円~3,000円が相場です。
注意が必要な点として、近年在宅ワークなどの増加により座り心地を追求したチェアが増えています。ゲーミングチェアなど長時間座っても体が疲れにくくするようなタイプのチェアは背もたれが大きく、構造もしっかりしているため、上記金額を超えてくる可能性があります。
不用品回収業者の中には買取りを行う業者もいるため、状態が良い場合は査定を依頼しましょう。オフィスチェアの種類や状態によってはプラスになる可能性もあります。前述のゲーミングチェアなどは販売価格が高く、人気も高いため買取りできる可能性は高いと言えます。
注意
悪徳な業者に依頼してしまった場合は、高額請求をされてしまう危険性もあるため業者の選定には注意をしましょう。
悪徳業者を見極めるポイントは前述で説明しています。
不用品回収業者に依頼するメリット
きれいなオフィスチェアなら買取りしてもらえる可能性がある
不用品回収業者の中には買取りを行っている業者がいます。オフィスチェアの中でも「Herman Miller」や「オカムラ」のような高級ブランドは中古市場でも高い値がついていますし、他にも多くのブランドのオフィスチェアが中古市場でリユースされています。こういったオフィスチェアは中古であっても買取りしてもらえる可能性があります。無料で買取り査定をしてくれる業者もあるので相談してみましょう。
また査定をする場合には、少しでも良く見せるため事前にきれいに磨いておくことをおススメします。
処分の前にまず買取りやリサイクルができないかを検討・問合せしてみるのも良いでしょう。
片付けドクターにオフィスチェアの処分を依頼
ご家庭のオフィスチェア、事業所のオフィスチェアの処分は、不用品回収の片付けドクターにお任せください。
片付けドクターでは不用品1品の回収・処分から事務所の引っ越しや閉鎖、戸建丸ごとの片付けなど多様な作業に対応可能です。年間5000件以上の豊富な実績により培ったノウハウで安心・安全のサービス提供に努めています。
片付けドクターでは、作業中に部屋や家具を傷つけてしまうなどのもしもの場合には、最大3,000万円までの補償(三井住友海上賠償責任保険)をさせていただき、責任をもって対応できる体制を整えています。
オフィスチェアについても、各家庭から出る1脚のオフィスチェアから事務所から出た何十脚のオフィスチェアの対応まで、これまで様々な状況で片づけのサポートを行ってきましたのでお気軽にご相談ください。
またオフィスチェアに限らずその他の不用品についても対応可能です。他の不用品も一気に片付けを行いたい・家具や家電を移動させたいなど、お困りごとをなんでもご相談ください。
最短で問い合わせ当日の対応も可能ですので、時間・労力の削減のサポートができると思います。
オフィスチェアの処分に関してのよくある質問
オフィスチェアは分解すれば一般ゴミとして処分できますか?
自治体によって可能なところと不可能なところがあります。
粗大ゴミ扱いの品目を粗大ゴミ未満のサイズに分解した場合に、一般ゴミで回収可能かどうかは自治体によって可否が異なります。事前にお住まいの自治体のホームページで可否の確認をしておきましょう。
事業所を引っ越すためオフィスチェアを大量に処分したいのですがどうしたらいいですか?
片付けドクターにご相談ください。
事業所の方が自らトラックを借り、トラックにオフィスチェアを積み込んで廃棄物処理場に持ち込むという方法もありますが、多くの事業所でこの労力や時間をかけたくないというのが現実かと思います。
片付けドクターではこれまでに大量のオフィスチェアの処分対応を何度もさせていただいているので、安心してお任せいただけます。
事務所で使用したオフィスチェアを捨てたいのですが、産業廃棄物になりますか?
はい。事業所から出たオフィスチェアは産業廃棄物です。よって一般のゴミや粗大ゴミでの処分ができませんので、注意しましょう。
選択肢としては、廃棄物処理場へ自身で持ち込む、もしくは不用品回収業者に依頼するの2つです。売れそうなメーカーのチェアや良い状態のものであれば、不用品回収業者やリサイクルショップなどへ買取の相談をしてみるのも良いでしょう。
まとめ
オフィスチェアを処分する際にまず注意してほしいのは、一般廃棄物・産業廃棄物どちらなのかです。それぞれ処分の方法が違ってくるので自身が処分したいオフィスチェアがどちらの廃棄物に当てはまるのかを確認して、処分の方法を検討してください。
不要になったオフィスチェアの処分方法について解説してきましたが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。