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遺品整理士とは?資格の取得から仕事内容について紹介します

2021年11月11日
belongings of the departed

親族が亡くなった際に行う「遺品整理」で苦労されている方が多くいらっしゃいます。遺品整理を自身で行う場合、時間も労力もかなり必要なため、年々遺品整理を行う業者が増えてきました。

しかし、遺品整理においては法規制などがまだ整備されておらず、業者の中には高額請求や不法投棄など悪質な業者も含まれています。そのため、遺品整理業界の健全化を図るため、一般社団法人遺品整理士認定協会がガイドラインを定め、遺品整理士という資格を作りました。

今回はこの遺品整理士について詳しく解説していきます。

遺品整理士について

遺品整理士とは、遺品整理における一定の知識と技術を備え、遺族に代わり遺品の整理を行う専門家の事をいいます。弁護士・税理士・保育士など最後に「士」が付く「士業」と呼ばれる専門性の高い職種資格を有した職業のことを指し、遺品整理士をその1つとなります。

遺品整理士資格は、正しく遺品を整理するための資格

遺品整理士資格とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。

弁護士・税理士のような法律で規定された国家資格ではないため、遺品整理士の資格がないと遺品整理ができないというわけではありません

また、遺品整理士資格は、どなたでも受けることができます。

遺品整理士資格で学べること

遺品整理の作業手順や遺品の取り扱いにかかわる法規制などの知識を正しく身に付けられます。遺品整理士の資格取得に際しては、主に以下の点を学びます。

     

  • 高齢化が進み、高まる需要に対応していく遺品整理業を十分に理解し、さらに供養に対する認識を持って、想いのこもる品々を取り扱える専門家としての知識
  •  

  • 廃棄物やリサイクル品の取り扱いに関する各法規制を学び、遺品整理業特有の事項に対して正しい知識
  •  

  • 実務に向けた心構えや留意点

遺品整理士資格の取得にかかる費用

遺品整理士資格の取得には、養成講座の受講が必要で、それには以下の費用がかかります。

入会金
25,000円
会費(認定手続き含む)
7,000円(2年間有効)

※2021年11月時点の情報

遺品整理士資格取得までの流れ

遺品整理士資格は通信講座で学びます。

申し込みが完了すると、教材(教本、問題集など)が届きます。届いた問題集に合わせてレポートを作成・提出し合否を待ちます。

約2ヶ月後、合格通知が届いたら認定証を発行してもらい無事に資格取得となります。

遺品整理士は、将来的に需要が高まる可能性がある

終活を考えている人

現在協会が、遺品整理士の資格を持つ人に行政が優先的に遺品整理の仕事を発注するよう全国で働きかけを行っています。

また日本は今後、高齢化社会になり人口減少がますます進むと予想されているため、遺品整理士は長く安定して働ける仕事だと言えるのではないでしょうか。

遺品整理士ができること

遺品整理士になると、どのようなことができるようになるのでしょうか?

不用品処分とは違う、遺品整理

不用品処分はいらなくなったものを廃棄する、もしくは売却するだけですが、遺品整理で行うことは大きくわけて3つの作業があります。

全ての遺品を確認する

遺品整理に置いて遺族が最も苦労するのがこの遺品の確認です。部屋の中にあるものだけが遺品とは限らず、貸倉庫や貸金庫、近年ではデジタル遺品など確認自体が難しいものがあります。なお、デジタル遺品については以下の記事で詳しく解説しています。

知識やノウハウがない遺族が全てを確認するにはかなりの時間と労力がかかることがあります。時にはすべての整理が終わった後に、新たな遺品がみつかりトラブルになってしまうケースもあります。

遺品整理士は遺品の確認において、専門の知識やこれまでの経験でより迅速に・正確に確認していくことができます

遺品を仕分けする

遺品を大きく「貴重品」「形見の品」「処分するもの」に分類できます。

貴重品の仕分けは遺品整理において最も優先度の高い作業です。「貴重品」は金品だけに限られず、不動産・金融資産・会員権などに関する重要書類や貴金属・芸術品など様々です。それら貴重品の整理については、民法や相続税法などの法律が関わっており、相続税の納税には期日があります。その期日までに貴重品についてすべて把握しておくことが必要です。

形見とは上記の貴重品(財産分与に関わる品)以外の品で、故人が普段愛用していた品、特に大事にしていた品の事を言います。故人との思い出を大事に残しておくために、形見の品を故人と関わりの深かった方にお渡しする「形見分け」を行う際に必要です。

ただし、形見分けは必ず行うべきことではないため、故人の遺志や遺族の事情などにより形見の品を残すことなくすべて処分するという方もいらっしゃいます。

上記「貴重品」「形見の品」以外は処分するものと分類します。処分とは捨てることだけではなく、買い取ってもらうなど他の選択肢も含めて「手放す」ことを意味します。

遺品整理士は、遺族や故人の想いを尊重しつつ、これまでの経験や知識を用いて遺品の仕分けをサポートする役割を担っています

遺品を譲渡・売却・処分する

遺品の譲渡は遺族にお任せすることになりますが、売却・処分については遺品整理士の方で行うことができます。これまでの経験や知識により適切なサポートができたり、実際に所属している業者にて買い取りや処分をすることも可能です。

不用品の回収や処分、売却

遺品整理士は不用品を回収や処分するだけでなく、売却を代行するケースもあります。

遺品整理士は廃棄物処理法など、不用品の回収や処分に関しても専門的な知識を有しているため適切な処理方法を提示することができます。業者の中には不法投棄など不適切な処理を行っている業者もおり、このような業者に依頼してしまった場合、社会的にはもちろんのこと、依頼者本人も被害が出てしまう可能性があります。業者の選定には気を付けましょう。

売却に関しては、リサイクルショップなどへの持ち込み・買い取り業者の出張買い取り・オークションサイト・フリマアプリなど様々な方法が存在します。遺品整理士は状況に応じておすすめの方法を提案し、売却の代行をします。

整理後の清掃

遺品整理業者の中には遺品整理をするとともに、整理後の部屋の特殊清掃を行う業者もあります。

特殊清掃とは、遺体が残った現場の清掃のことをいいます。物理的・心理的に対応が難しく、専用の器具や洗剤を用いて行う清掃のため、普通の清掃業者では請け負ってくれない作業になります。

近年は一人暮らしの高齢者が増え、孤独死するケースも珍しくなく、特殊清掃の需要が増加しています。

遺品整理士資格で遺品整理業者はできない!?

間違えやすいのですが、「遺品整理士資格」を持っているからと言って不用品回収業ができるというわけではありません!

遺品整理士の資格は、一般社団法人遺品整理士認定協会の認定資格です。
弁護士や税理士のような国家資格とは違い、遺品整理士の資格がないと遺品整理業ができないというわけではありません。

あくまで遺品整理について、協会の基準を満たしたエキスパートですという証明であり信頼度アップにつながりますが、法的に必要なものではないことを覚えておきましょう。

実際に不用品回収や遺品整理業者に必要な資格・許可を紹介します。

古物商許可

中古品の売買を行うための許可が「古物商許可証」です。

遺品整理においては、処分するものの中に再販やリサイクルできるものがあります。業者が買取りもしくは引き取ったものを販売する場合にはこの許可が必要です。

廃棄物収集運搬許可

文字通り廃棄物を収集運搬つまり回収することができる許可のことで、一般廃棄物収集運搬許可証と産業廃棄物収集運搬許可証の2種類があります。

一般は家庭からの廃棄物、産業は事業活動によって生じる廃棄物の回収がそれぞれできる許可証となっています。
一般廃棄物収集運搬許可証については、持っている業者はかなり少ないですが、業者自体が持っていなくても一般廃棄物の許可を持つ業者に廃棄物処理を委託していれば問題ないということになっています。

遺品整理士のいる不用品回収業者のメリット

ここでは遺品整理士資格を持つ遺品整理士が所属する不用品回収業者に依頼するメリットをご紹介します。

体力・時間に余裕ができる

自身で遺品整理を行うと不慣れなことから体力を消耗し、勝手がわからず時間がかかります。

遺品整理業者に依頼すると費用はかかりますが、細かい分別やリサイクル、換金なども行ってくれ、現場の状況にもよりますが大きく時間を短縮することができます。

遺品整理は、葬儀後に行う方も多いですが気持ちの整理がついておらず、体力と気力を消耗することもあります。また、故人との思い出を思い出してしまい思うように進まないということも多いでしょう。そういった場合は遺品整理士のいる不用品回収業者への依頼がおすすめです。

失敗しない・公開しない遺品整理ができる

遺品整理を不用品回収業者などに依頼する際は、必ず遺品整理士が在籍している業者に依頼しましょう

遺品整理は不要な物を処分するだけの作業ではありません。遺品整理士は故人・遺族の想いを大事にしつつ、作業としても料金としても効率的に作業してくれます。

遺品整理士は、遺品整理のプロです。遺品整理の効率的な作業の進め方や費用を抑える方法、問題点の解決方法を経験と実績から持っておりますので、相談してみてください。

遺品整理を業者に依頼するときの注意点

遺品整理業者は年々増加しています。国内に何万社とあるなかからどこを選べばよいかわかりません。遺品整理に2度目はないため、しっかりと安心できる業者を選ぶにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、業者を選ぶポイントを簡単に説明いたします。

① 遺品整理士がいるかどうか

サイトや問い合わせした際に確認しましょう。遺品整理士がいる=良い業者というわけではありませんが、遺品整理を専門としている遺品整理士がいる業者の方が遺品整理についての知識を多く有しており、その知識や経験が社内に共有されている可能性は高いです。

② 遺品整理で困っていることを相談してみる

実際に問い合わせにて自身が困っていることを相談してみましょう。遺品整理の経験が豊富な業者であれば、納得のいく回答が得られることが多いと思います。

③ 電話やメールでの見積りではなく、現地見積りにする

遺品整理の料金の算出は基本的に現場を見ないで行うことは難しいです。現場も見ていないのに、電話やメールだけで「この金額です」と伝えてくる業者は、あとから追加で金額を請求してくる可能性もあるので注意してください。

④ 見積書を書面でもらう

見積りは相見積もりを取ることをおすすめします。現地見積りのあとに見積書を業者からもらい、内容を比べて選定するのが良いと思います。
業者の中には、見積書を出したがらない業者や見積書に会社情報が記載されていない業者があるようです。このような業者はトラブルが起こった際に連絡が取れなくなったりする可能性もあるので注意しましょう。

許可を持たない遺品整理業を行う業者に注意

「古物商許可証」「廃棄物収集運搬許可」など必要な許可を持たずに遺品整理業を行っている悪質な業者が実際に存在します。

こういった業者に依頼した場合には、作業が雑で部屋や自宅が損傷を受けてしまい、高額な請求をされてしまう可能性もあります。逆に他の業者に比べてかなり安い金額を提示してくる場合があります。
なぜ安い金額で提示されるか、それは不用品を適切に処理していないからです。不法投棄していることで本来必要な経費がかからず、安い料金提示を行っている可能性があります。

安いからといって安易に依頼することなく、許可を持っている業者かしっかり確認しましょう

依頼者からすれば安ければ良いという意見もあるかもしれませんが、仮に不法投棄をしていた場合、依頼者にも法的な罰則が適用されるリスクがありますので慎重に業者を選ぶようにしましょう。

片付けドクターの遺品整理サービス

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片付けドクターでは、遺品整理士が在籍しています。さらに遺品整理士が社内のスタッフに遺品整理の知識やノウハウを浸透させることで、
どのスタッフが誰が対応しても、安心していただける品質で遺品整理を行えるように努めています。

遺品整理含め、不用品の処理だけでなく仕分けや買い取りも行っていますので、遺品整理が手つかずで悩んでいる場合でも一からご相談承っております。

東京・神奈川で年間5000件を超える圧倒的な実績により蓄積されたノウハウで、安全・安心を感じていただけるサービスを提供いたします。

まずはコールセンターにてお悩み事をご相談ください。

遺品整理士資格に関してのよくある質問

遺品整理士資格は国家資格ではないようですが、取得する価値はありますか?

A.あります。信用度の向上という面で今後更に価値が増していくと考えられます。現在協会は全国の自治体に対して遺品整理士の資格がある業者に対しての発注を働きかけています。遺品整理が今後更に件数が増えていくことも合わせて考えると価値のある資格になっていくと考えられます。

遺品整理資格を取得するには、どのくらいの期間がかかりますか?

A.4か月が目安です。申し込みをすると教本・資料集・問題集・DVDが届きます。それらを2か月程で自主学習ののち、レポートを協会に提出し、約2ヶ月後に合否が送られてきます。

遺品整理士資格の合格率はどのくらいでしょうか?

A.65%ほどといわれており、3人に1人は不合格になっているようです。

遺品の取り扱いや廃棄物に関する法律など多くの知識を習得する必要があるため、難易度はやや高いようです。

まとめ

今回は遺品整理士とはどのような資格なのか?をテーマに資格の取得から仕事内容について解説させていただきました。

人生の中で遺品整理をする機会はほとんどありません。ゆえにほとんどの方は未経験のため、その作業には苦労されているようです。遺品整理士はそんな悩みを解決してくれる知識やノウハウを持った専門家なので、遺品整理に困った場合は相談してみてください。

少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。


この記事を書いた人
片付けドクター 編集部

不用品回収や、ゴミ屋敷問題、遺品整理に関するお役立ち情報をわかりやすく発信しています。

片付けドクターは年間5000件以上のご依頼をいただいております。これからも皆様が心地よく過ごせるよう、確かな品質と納得のサービスをお届けします。

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