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遺品整理・片付けを業者に依頼するメリット・費用相場をプロが解説

2021年6月30日
belongings of the departed

遺品整理という言葉自体は多くの人が認識しているかと思いますが、実際に遺品整理を行ったことがある方は少ないかもしれません。遺品整理とは人生でそう何度も体験することではないため、いざご自身が行うことになった際にはどのように行えばよいかわからないという方も多いはずです。

この記事では遺品整理を自分でするにはどうすれば良いか、また業者に依頼する場合のメリットやデメリット、費用などについて遺品整理のプロである片付けドクターが詳しく解説していきます。

遺品整理

 遺品整理とは

遺品整理とは、家族・親族など近しい方が亡くなったとき、その故人が生前に使っていたものなどを整理することです。

遺品整理のやり方

まず行うのは「仕分け」です。下記の種類に故人が生前に使っていたものを分類することから遺品整理は始まります。

貴重品

貴重品の仕分けは遺品整理において最も優先度の高い作業です。「貴重品」は金品だけに限りません。金品以外では、不動産・金融資産・会員権などに関する重要書類や貴金属・芸術品など様々です。それら貴重品の整理については、民法や相続税法などの法律が関わっており、相続税の納税には期日があります。その期日までに貴重品についてはすべて把握しておくことが必要です。

貴重品は主に下記のような物です。

  • マイナンバーカード
  • 印鑑
  • 銀行口座の通帳
  • パスポート
  • 健康保険証 年金手帳
  • クレジットカード/キャッシュカード
  • 有価証券
  • 各種契約書類
  • 権利関係書類
  • 貴金属/宝石/芸術品
  • スマートフォン/パソコン

スマートフォン/パソコンについては端末自体ではなく、これらに保存されているパスワードなどのログイン情報が重要です。

遺品整理の仕方

形見の品

形見とは上記の貴重品(財産分与に関わる品)以外の品で、故人が普段愛用していた品、特に大事にしていた品の事です。

故人との思い出を大事に残しておくために、形見の品を故人と関わりの深かった方にお渡しする「形見分け」を行う際に必要です。

ただ形見分けは必ず行うべきことではないので、故人の遺志や遺品整理を行う方の事情などで形見の品を特に残すことなくすべて処分するという方もいらっしゃいます。

形見の品は主に下記のような物です。

  • 故人が使っていた日用品 (時計・万年筆等)
  • 故人の衣類・服飾雑貨  (衣類・鞄・アクセサリー等)
  • コレクション
  • アルバム(写真・動画)
  • 数珠

コレクションについては、高い価値が付く物もあります。高価な物は相続税や贈与税の対象になり、財産分与の際にトラブルに発展する可能性もあります。コレクションなど、価値があるかどうか不明な場合はまず専門家に鑑定してもらいましょう。

数珠(念珠)は通常葬儀の際に故人が使っていたものを棺に入れます。故人が複数所有していた場合に、子が受け継ぐということもあるようです。

処分するもの

上記「貴重品」「形見の品」以外は処分するものと分類します。処分とは捨てることだけではなく、買い取ってもらうなど他の選択肢も含めて手放すことを意味します。

故人の品を処分するのは複雑な気持ちになるかもしれませんが、ずっと故人の品をそのまま放置や残しておくことは難しいため、いつかは処分する必要があります。

また賃貸や施設に故人が住んでいた場合には、退去の手続きをし、退去日までに物を処分しなければなりません。処分しない場合は、別で保管する場所を確保する必要がありますので、その分費用がかかる場合があります。

購入済の家(部屋)の場合だとしても、ずっと無人のまま放置しておくと家(部屋)老朽化が進み、放火の対象になりやすいので注意が必要です。

 

ここまでみると簡単なようですが、実際には遺品整理業者以外で、遺品整理に慣れている方はほぼいないでしょう。単純な作業に思える上記の仕分けにおいても膨大な時間がかかることがほとんどです。

遺品整理には、次に解説するような様々な問題が発生し、なかなか作業が進まないと悩まれる方も多いようです。

 遺品整理で起こりうる問題

遺族毎に事情が異なりますので、様々な問題が出てきますが、遺品整理がなかなか進まない原因で主なものと解決策をご紹介します。

遺品整理で困ること

遺品整理ができない理由

気持ちの整理がついていない

病気など事前に心構えができる猶予がある場合と、事故のように突然亡くなってしまう場合など故人の死因も様々です。突然亡くなってしまった場合は、心構えは当然できておらず気持ちの整理がつかず遺品整理も進められないという方もいらっしゃることでしょう。

そのような場合は、時間を置いて気持ちを整理しましょう。「整理しなければ」と焦ってしまい、遺品整理する方が心身ともにストレスを感じてしまっては逆に作業が進まなくなると思います。

気持ちの整理をするには、「誰かに話す」「書き出す」などが心理学的にも効果があると言われています。気持ちを無理に押し込めず、誰かに聞いてもらうことでストレスを軽減できるようです。また感情を書き出す、もしくは今後やることのリストを書き出すなど思いつくままに見える化することも心理学的に有効だと言われています。

何を所有しているのかがわからない

遺言書がある場合は、主に貴重品については探してまとめることで整理は可能です。しかし遺言書自体存在しない場合は多く、特に突然亡くなられた場合は遺言書があるという事の方が珍しいと思います。

その場合は、すべての書類やデータを確認し、故人が何を所有していたのかということから把握しなければなりません。

その後に貴重品等の仕分けを行っていきます。

捨てるべきものの判断が難しい・バチが当たりそう

故人への思いが強いほど、遺品整理の際の残すものと処分するものの仕分けは頭を悩ませます。どれも処分する踏ん切りがつかず、かといって保管する場所もなく途方に暮れてしまうという話を聞きます。仕分けの基準を決めてしまうことも必要かもしれません。

また遺品には仏具や神具・日本人形などどのように処分したら良いのか、単純に処分するのは気が引けてしまうものもあったりします。これらはお焚き上げの手配をして供養する必要があります。

遠方で遺品整理に行けない

日本では核家族化が進んだことで故人と遺族が別居していることが多くなっています。その場合、遺品整理をしに現地に来ること自体が難しいということがあります。

故人の生活状況によりますが、一般的な遺品整理は1日で終わらないことが多いです。特に離れて住んでいたのであれば、故人宅に何があるかなどの認識もできていない可能性もあります。また仕事や移動時間などの都合でなかなか遺品整理が進まないことも。

このような場合は、まとまった休みの際に集中的に作業をする、知り合いなど人数を集めて一気に作業をしてしまう、業者に依頼して遺品整理を行うなどの方法が考えられます。

遺族が高齢で片づけが難しい

核家族化と合わせて平均寿命が延びたことで、夫婦のみで生活をしていて配偶者が亡くなった場合や、故人の子供も高齢など、遺品整理を行う方が高齢のため身体的に遺品整理が難しい場合が想定されます。

そうした場合は、孫世代の親族等に手伝ってもらう、業者に依頼するなどの方法が考えられます。

ゴミに埋もれる住人

故人宅がゴミ屋敷

故人宅がゴミ屋敷化していた場合は、遺品整理は困難を極めます。ゴミ屋敷の片付けだけでもかなりの精神的・身体的疲労が伴いますが、これに遺品整理が加わるとゴミ屋敷化し大量の荷物の中から貴重品や形見の品などの遺品を探す作業をしなければなりません。

その場合は業者に依頼する方が作業をスムースに進められます。自分たちで作業するところと、者に依頼するところ、のような区分けやスケジュールなど事前に計画を立てて行うことで幾分精神や身体の疲弊を抑えられると思います。

進まない遺品整理によって起こる問題

遺品整理自体には期限はなく、整理する側の都合で行って問題ありませんが、一部期限があるものや、整理せずに放置することで問題が発生するリスクがあります。

相続や退去など急ぐものがある

まずは期限があるものとして遺産があげられます。遺産については受け取る側は相続税の支払い義務があり、その支払い期限は故人が亡くなってから10か月以内となっています。

逆に相続放棄する場合は、3か月以内に手続きが必要です。

それまでに遺産分割協議を行う必要があり、それには故人の貴重品(遺産)をすべて把握しておく必要があります。一般的に四十九日で親族が集まった際に行うことが多いようです。

また故人の生前の住まいが賃貸や施設で、今後誰もそこに住まない場合は退去手続きが必要になります。遺品整理が進まない間は、その期間中は当然ですが賃料や施設利用料が発生します。

空き家に遺品を残すリスク

故人が亡くなり誰も済まなくなった住居に遺品を残したままにしておくと空き巣などの犯罪リスクが高くなります。まずは貴重品だけでも整理をして保管する必要があります。

また貴重品だけでなく急いで整理・処分するものが生活ごみや冷蔵庫の中身など生ものや生ごみです。これらは早めに処分をしておかないと悪臭の原因となります。

 

このように遺品整理が進まないことの背景には様々な問題がありますが、期限までに行わなければならないものや契約に関するものはどうしても進めなければなりません。ですが心的・時間的都合などにより自身で行うことがどうしても難しい場合は、遺品整理業者に依頼するという方法をおすすめします。

 遺品整理を専門の業者に依頼するメリット

ご自身ではなく業者に遺品整理を依頼した場合に、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。

遺品整理業者とは

遺品整理業者が行う作業は一般的に

  • 遺品の仕分け・分別
  • 形見の品を親族へ返却
  • お焚き上げ供養
  • 片付け後の清掃
  • 買取り
  • 処分する遺品の搬出運搬
  • 特殊清掃

などがあげられます。

業者によって可能な作業が異なりますので、事前に確認するのが良いでしょう。

遺品整理においては、遺品整理士認定協会などのサポート団体が存在しています。

遺品整理士が在籍している業者は、遺品整理において知見があり、一定の基準を満たしているなど、業者を選ぶ際の判断基準にしても良いと思います。

遺品整理作業は安くない料金が発生するため、上記のように一定基準に達している業者や、資格を有している優良な業者以外に、悪徳・悪質な業者が存在していることも事実です。

よって遺品整理業者選びは慎重に行う必要があります。

遺品整理業者へ依頼するメリット

短時間で作業が終わる

遺品整理は自身でやることと同様に「仕分け」が基本的な作業なため、1つ1つの作業は簡単なものですが、慣れていないとかなり時間がかかります。仕事が忙しくて時間が取れない、遠方でなかなか現地に行く時間が作れないなどの場合は遺品整理業者に依頼するのも良いと思います。

しかしながら、貴重品以外で何を残して何を処分するかなどは業者では決められませんので事前に仕分けの基準を決めておき、業者と共有することで作業がスムースに進むと思います。

家の状況によっては業者に頼む方が良い

ゴミ屋敷のような場合は、遺品の仕分け以前に片付けが必要な場合もあります。遺品整理の他に、不用品回収などもサービスとして行っている業者であれば、ゴミの片付けを業者にしてもらいながら自身は遺品の仕分けをする、片付けから遺品整理まですべておまかせするなど、遺品整理業者をうまく活用できると、ご自身の負担が軽くなります。

精神的・体力的負担がかからない

遺品整理は故人をしのびながら行うので精神的につらいのはもちろんのこと、長時間作業をすることでより精神的な疲労や、大きいもしくは重い家具・家電などの搬出など体力的にも負担がかかります。

業者に依頼することでこの点は大きく負担を軽減することが可能です。特に重い物の持ち運びは思わぬ怪我につながる可能性もありますので、プロにお任せした方が良いでしょう。

遺品の供養をしてくれる業者もいる

仏壇・神具・日本人形など処分はしたいけども、そのまま処分できずに扱いに困るようなものでも遺品整理業者であればお焚き上げ供養の手配など、安心して任せることができます。

遺品買取りをしてくれる業者もいる

貴重品以外のものでも、家具・家電など品物の状態によっては買取りをしてくれる業者もいます。遺品整理を業者に依頼すると料金がかかりますが、買取りもしてくれる業者であればその金額を少しでも安くすることができる可能性があります。

遺品整理を業者へ依頼するデメリット

やはり費用が発生することでしょう。遺品整理はご自身でやれば多少コストが発生するくらいで済みます。また、仕分け作業は業者が行うため、時短になりますがじっくり遺品整理をしながら故人をしのぶような時間が取れないという点もデメリットです。

また業者の選択を間違えると思わぬトラブルにも発展してしまう可能性があります。

遺品整理業者へ依頼した場合の費用

 遺品整理業者の費用相場

費用相場については、どの業者も金額を査定する基準は、【作業内容】【作業時間】【品物の内容/量】になりますが、同じ現場だとしても業者によって金額に大きく差が出ます。そのため、相場を一概にお伝することは難しいというのが正直なところです。なぜなら業者毎に経験値も違えば、作業員の熟練度も異なってくるため、作業にかかる時間は業者によって大きく差が出るためです。例えば作業時間の部分を【作業員数×作業時間】で金額計算しているとしたら、当然「できる業者」の方が安くなります。

インターネット上で、遺品整理業者の相場について記載している業者もいますが、あくまでもその業者における見積もり相場として考えて見てみると良いかと思います。

そして、安い業者であれば優良な業者なのかというとそうとも言い切れません。

残念ながら同業者の中には、最初に安い見積もり金額を提示しておいて、作業が終わってから追加費用として高額請求する業者や、引き取った物の処分を不法投棄などでコスト削減することで、安い金額を実現しているという悪徳業者が実存するからです。

遺品整理業者に依頼する際のポイントとしては、はじめに複数の業者に現地見積りしてもらい、書面で見積書をもらうのが望ましいです。だいたいの業者は無料で見積もりをしてくれます。また見積りに来た作業員の話し方や対応などを見て総合的に依頼業者を選ぶことをおすすめします。

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不用品回収業者が行う片づけ

 遺品整理を自分で行う場合は?

自分たちだけで遺品整理を行う場合は、まず計画をたてましょう。

  • 遺品の仕分け 貴重品・形見の品・処分するものに分別
  • 関係者と整理の仕方の相談/合意
  • 貴重品・形見の品の分配
  • 処分するものの処理・清掃

大きく分けると上記4つの工程があり、一般的には四十九日を目安に行うことが多いようです。

自分たちで遺品整理を行う場合のメリット・デメリットを解説します。

自分で行うメリット

すべての遺品の仕分けを行えるため、納得がいく

業者に依頼した場合には、判断基準を伝えて作業員に仕分けしてもらうことになります。この場合、判断基準の内容や伝え方によっては自分たちが意図していない仕分けを作業員が行ってしまい、あとになって「あれがない」ということになる可能性はゼロとは言えません。

その点、自分たちですべて仕分けを行う分には見落とす可能性はあるかもしれませんが、納得のいく仕分けを行うことができるはずです。

費用が抑えられる

遺品整理業者に作業を依頼すると作業の規模にはよりますが、高額になることが多いです。

その点自分たちだけで行うとその費用を抑えることができます。ただし、粗大ゴミなどいくらかの費用はどうしても掛かってしまいます。

自分で行うデメリット

やはり先ほどからお伝えしているようにご自身で行う場合には時間がかかることや、故人に対する気持ちの面で精神的な負担も大きいことでしょう。併せて、粗大ゴミに出す際に指定場所まで搬出するなど体力も必要です。

業者に依頼をする、自身で行う、どちらもメリット・デメリットがあります。期日までに行うべきものはきちんと行うことを優先に、納得のいく方法で遺品整理を行うことが大切です。

 遺品整理に関してよくある質問

遺品整理業者に依頼したら、仕分けはどうなりますか?

熟練の作業員が行うため時間は短縮されます。しかし仕分けの基準はご遺族様に決めていただく必要があります。作業当日や打合せ前にお考えいただくか、どのように基準を決めたら良いか不明な場合は事前にご相談ください。

作業中、事前に決めた基準で判断しきれないものがあった場合には即時確認させていただきます。

遺品整理業者に頼む際、当日までに準備しておくことはありますか?

仕分けの基準については、事前にご確認ください。また電気・水道を止めている場合には使えるようにしていただいた方が清掃などをより効率よく行えます。

遺品整理はどれくらい時間がかかりますか?

自分たちで遺品整理をした場合には、粗大ゴミの引き取り、その後の清掃も含めると作業をスタートさせてから数週間はかかるでしょう。

遺品整理業者に依頼した場合、通常の部屋もしくは戸建の場合は数時間から1日で済むことが多いです。遺品が多い場合やゴミ屋敷状態の場合は、数日に分けて作業をさせていただきます。作業時間については事前見積りの段階で作業員にお尋ねください。

 まとめ

遺品整理は場合により故人が亡くなった悲しみが癒えない状態でも期限が近付きやらなければならないものがあります。また遺品整理自体を行うことが人生で何回もあるわけではないので勝手がわからないことも多く、なかなか手が付けられないこともあるでしょう。

遺品整理業者はそのような方の心に寄り添い丁寧に整理作業を進めてくれるため、遺品整理でお悩みの方はぜひご相談ください。

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この記事を書いた人
片付けドクター 編集部

不用品回収や、ゴミ屋敷問題、遺品整理に関するお役立ち情報をわかりやすく発信しています。

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